不動産相続のプロが明かす土地評価の実態と節税対策 目次

相続のしくみ

相続の概略と基礎的な用語、税額計算の過程など

相続税が課税されるしくみ

支払能力が高いほど高額の課税

税は「担保力」に応じて課される/相続税は一般の人には無縁/資産家をおびやかす累進課税方式

法定相続人と法定相続分

だれが・どれだけ相続するかを民法が定めている

法定相続人とその順位/法定相続分/法定相続分は「大きなお世話」/法定相続人以外に財産を贈るには/遺留分とは何か

相続税の納税方法

死亡から10ヶ月以内に納税者自身が税額を申告

死亡から10ヶ月以内に申告して納税する/遺産の額の測定がカギ/財産評価基本通達とその限界/評価規定は大雑把で矛盾だらけ!

相続税の計算方法(1)

課税対象遺産の評価合計を求める

遺産の洗い出し/死亡保険金も算入する/生前贈与の実態をつかむ/債権等を差し引く

相続税の計算方法(2)

評価合計をもとに税額を計算する

税額計算/基礎控除額を計算する/該当する累進税率を乗じる

グラフで見る税額計算

遺産が増えると税額がどんどん増えるしくみをグラフで見る

累進税率のしくみ/遺産が右に増えると、税率も右肩上がりとなる

累進課税にもっと強くなろう

グラフで見る、アッと驚く節税効果

累進課税なら、遺産が減れば税額はドカッと減る/相続人が多いほど税額は下がる/税額計算3・相続人ごとの税額を求める

是非知っておくべき特例など

配偶者の税額軽減、小規模宅地特例

うれし涙の「配偶者税額軽減」/救いの神の「小規模宅地の特例」

相続における遺言書の役割

遺言はひとりよがりになりかねない

遺言の作成はお勧めできない/「遺言ビジネス」の利用はいっそうお勧めできない/遺言を作成すべきケース/遺言でなくとも遺志は伝えられる/エンディングノートの活用も/作成する場合の留意点「相続人を泣かせよ」/遺言状作成の相談先

相続と成年後見制度

意思能力を欠いた人をサポートする、比較的新しい制度

高齢化社会のカギを握る新制度/まだ意思能力のある人は早めに任意後見を/任意後見制度利用のポイント/成年後見制度利用への実務的対応

相続税対策

アパート建築、贈与などお馴染みの相続対策の勘どころや意外な落とし穴

相続対策における基本的な考え方

「節税」の前になすべきことが2つある

相続対策の優先順位

不動産による節税(1)アパート建築とその落とし穴

建てたら売却してはならない

アパート建築には大なる節税効果あり/アパート建築のおそるべきリスク/アパートの値段は「利回り」が勝負/建てたアパートは売ってはならない/「含み損」を表面化させない/アパート建築を勧める人の「本音」/アパート事業破綻のスパイラル/事業着手の目安

不動産による節税(2)所有物件の整理や見直し

地主さんもマメさが必要。できることはこまめにやろう

底地は計画的に整理する/「評価単位」を工夫する/有効利用物件は買い側に回れ/有効利用にあたっての大問題発生!(広大地規定)

不動産以外の相続対策(1)計画的な生前贈与

「継続は力なり」なれど、短期決戦も

贈与税は「相続税の補完税」である/大半の人は贈与は不要のはずだが・・・/「こまめに気長に」が原則だが、短期決戦も/贈与は貯金への振込が一番/贈与の事実は双方で確認する/贈与税の配偶者控除の落とし穴

不動産以外の相続対策(2)生命保険、死亡退職金など

自分の身辺をとくと見直し、使えるものは使おう

死亡保険金の非課税枠を使い切ろう/死亡退職金の非課税率枠も利用できる/自社への貸付金の処理を忘れずに/将来の支出も相続前に行っておく/法定相続人の数を増やす

相続発生後

遺産分割、税務調査など、相続ならではの難題、それらの解決に役立つアドバイス

申告における基本方針

よからぬことをせず税務署員を納得させる

資産を隠してもいいことはない/金額が大きくなるほど発覚のリスクも増す/税務署員を納得させる申告書を

遺産分割の知識(1)

何をさておいても、まずは「円満に」

だれかが我慢する円満はウソである/介護貢献者をないがしろにしない

遺産分割の知識(2)

金融資産と不動産、どちらがお得?/不動産の資産性は「絵に描いた餅」

遺産分割の知識(3)

弁護士が介入するとどうなるか

「弁護士に相談すれば安心」か?/弁護士への駆け込み防止策

遺産分割の知識(4)

やり直しは利かない。全体を見据えてしっかり分割しよう

遺産分割のやり直しを税務署は認めない/税の特例に合わせた分割の工夫を/超便利な代償分割/住居用財産の譲渡の特例と代償分割

実りある相続のために(1)

相続は土地売却の絶好のチャンス

土地は余分に売却すべし/売却で得た資金の使い途

実りある相続のために(2)

逆転評価物件は物納が断然有利である

相続税は物納できる/このところ物納件数が多い理由/国は物納をいやがるが、押しの一手で/物納手続の改正、ここがやっかいだ

恐怖の税務調査・実態と対応策

税務署員の戦法をあらかじめ知っておこう

「招かれざる客」税務調査/大切な事前打ち合わせ/緊張の調査当日/油断できない最初の雑談/最後には突然の「隠し球」も/調査対象は主に金融資産/多額な行方不明の出金には使途の説明を/贈与でチェックされるポイントとは

税務調査の決着

追徴課税の多寡は税理士の腕次第

追徴額は双方の妥協で決まる/追徴に納税者が納得しない場合/税務署のあきれた大本営発表

取り返せ!相続税-更正の請求と嘆願

5年以内なら取り戻せることも

税を払いすぎたら更正の請求を/法定納期限の「1年」経過後は更正の請求はできない/還付請求の期限が過ぎたら嘆願を/意外に成功率の高い嘆願/「取り返せ!相続税」

土地の時価とは

面積、地形、接道路・・・土地の価格の下落原因である「個別的要因」の実態と対策

土地の時価の基本的な考え方

時価とは「売りに出したときに買い手が付ける値段」

「売りに出して売れる値段」が時価である/実際に評価してみよう/買い主の立場で考える/地形を題材とする評価/「地主の欲目」は禁物である

時価評価の基本的な手順

基本となる「標準的な土地」は優良物件

個別具体的な土地の評価は2段階で/「標準的な土地」の実態は優良物件/大地主の土地ほど個性的である/納税者も勉強する必要がある

面積を題材に考える

「面大減価」の法則を知ろう

面積が広いほど値は大きく下がる/広い土地は分割して価値を下げる/「羊羹」なら大きくてもいい

不動産評価をとりまくお寒い現状

世の中の恐ろしいまでの「不動産音痴」

世の実務家はまったく不動産を知らない/不動産はペーパーではなく実技

時価を左右する個別的要因(1)面積

面積が広いほど規制は厳しく、有効宅地が目減りする

4分割以上は位置指定道路で/行政法規の目的/強烈な規定「開発許可」/開発事業者の大きい負担/面大減価の恐るべき実態

時価を左右する個別的要因(2)地形

曲がったキュウリは嫌われる。それが「市場」

使い勝手が悪い三角地のお値段/買い主は欠点ばかりに目がいく

時価を左右する個別的要因(3)接道義務

接道義務を満たさぬ土地は致命傷

最大の禁止規定「敷地の接道義務」/欠陥敷地はあちこちにある/欠陥敷地のお値段は

時価を左右する個別的要因(4)建ぺい率と容積率

一般住宅ならさほど影響はないが・・・・・・

「値段は容積率次第」という土地もある

時価を左右する個別的要因(5)借地権・底地

市場では嫌われる。整理が賢明

借地権の不思議-借りたものなのに返却不要?/借地は整理すべきである/借地整理の具体策

時価を左右する個別的要因(6)崖地・セットバック・私道・その他

崖地・・・持つだけ損の崖地も少なくない/建築の際の敷地後退・セットバック/私道・・・評価がゼロでも無価値ではない/周辺の人工物も影響する

相続税評価

土地評価想定のお粗末な実態、知らずに相続に挑むと痛い目を見ます

路線価評価のしくみと問題点

接する道路の値を示すことにより、その地域の地価水準を決める

接面道路に㎡単価を設定する/路線価図はどの程度実態に即しているか

不整形地補正率

地形の良否こそ判断で決めるべきもの。画一的手法では無理

達観方式から蔭地割合方式へ/いまだに事実上3割減止まり

間口狭小補正率

「間口の狭さの不利を補う」ためのはずだが・・・・・・

前座・大雑把評価/真打ち登場・接道義務規定/「足りない土地はお買いなさい」/「高く評価しますが、物納は受け取りません」・・・無道路地/無道路地の始末のつけ方

容積率

土地価格を決定づける重要な規定

改善された容積率関係の規定

借地権・底地、および崖地

国の考える時価は現実離れの高値

借地権・底地における長期対策と短期対策/貧乏神とも言うべき崖地/筆者体験・崖地処分のウルトラC

セットバック・私道

どちらも7割引きで評価する

後退前のセットバックは3割評価・後退完了後はゼロ/私道そのものを3割で評価する

騒音物件・忌み物件など

1件あたり10%、最大20%減額

 高速道路に接する土地といった騒音問題、接面道路との著しい高低差の存在、お墓の横といった忌み等に関して、相続税評価にはおもしろい規定があります。これらの点があればひとつの要因につき各10%を減額(ただし2点の20%が上限)するというのです。...

広大地・地主に朗報の新規定

有効宅地化率による補正が認められ、大減額となった

新規定の適用の可否で、天国と地獄に/従来規定と新規定/地主に朗報、平成16年改正

広大地規定の問題点

適用の基準はきわめてあやふや

マンション適地は適用除外/広大地に該当しない4つの条件と問題点/最大の問題は適用可否のあいまいさ/税務署員の減らず口

広大地地主の節税対策

広大地の適用が受けられる範囲内での土地活用を考える

調査により税務署を納得させる資料を/評価単位を工夫する/大きな建物を真ん中に建てるのは禁物/広大地規定の今後の動向

税理士の選択

最大相続税対策は「税理士選び」、税理士の力量によって相続はまったく変わる

理想的な税理士の三箇条とは何か

「この人に依頼してよかった」と安心して相続を乗り切る

なんのために税理士に依頼するのか

税理士の三箇条その1・不動産に強い税理士とは

不動産知識が乏しいと、不要高額評価をもたらす

なぜ不動産評価結果にばらつきが生じるか/「無難な評価」という名の不要高額評価

不要高額評価の背景(1)震え評価

税務署を恐れるあまり、高め高めに評価する

税務署に否認されると税理士は信用を失う/評価を高くしておけば否認されないですむ/震え評価状態に陥ると、当たり前の主張すらできない

不要高額評価の背景(2)力量不足評価

勉強不足に加え、測量の力量不足も大きい

不動産の実力不足で、評価規定も使いこなせない/測量の力量が不足している

不要高額評価の背景(3)迎合評価

当局の不備をつくことに臆する必要はない

評価規定の評価では常識外の低額評価になるが・・・・・・/路線価設定洩れなどへの迎合は不要/申告書は観光地のラーメンか/依頼者は税理士の腕前を判断すべし

税理士の三箇条その2・税務署に強い税理士とは

課税強化を策する税務署。税理士の立ち向かい方で展開は大違い

税務署、納税者、そして税理士の関係/逆らう人に対しては、税務署は怖い/税務署に立ち向かう税理士は少数派/奥の間侵入は税務調査の常套手段/税務署の要求を拒否すると・・・・・・/無茶な主張は押し返す/申請した物納財産は何があっても押し通す

税務署に強い税理士の真骨頂・不動産相続を巡る争訟の実態

相続税評価を巡る訴訟をどうとらえ、どう戦うか

互いの判断基準は「裁判で勝てるかどうか」/行政側をえこひいきする裁判所/明文規定をいかに見つけるか/「鉄砲玉署員」が争いの引き金に/争訟のポイントはだれでも書ける準備書面/「心の底からの怒り」が勝訴の源/「救うため」に戦います

税理士の三箇条その3・依頼者に「優しい」税理士とは

税額さえ抑えればよいわけではない。ハートも大事

「士業」の勘違い/相続一家はてんやわんや/相続人へのアドバイスはタイミングが大切

強い税理士の見つけ方

「しがらみ税理士」がいても諦めるな。部分依頼など、手はいろいろある

税理士の三箇条の威力/三箇条の一般的な比重/税理士側のさまざまな事情/地元かかりつけ医に心臓外科手術は無理/従来の税理士に依頼せざるを得ない場合

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